阿佐ヶ谷ロフトで買った島田雅彦小説を読んでいる。
単行本の300ページというと大部だが、読んでみるとすぐ100ページくらいは行く。
小説を読んで思うけれど、専門知識を小説仕立てだったり、マンガ仕立てで読むのとは異なり、小説家が実用的なことを素材に書いていくパターンというのに手を広げていこう、と思った。
実用的なこと、というのは「子育て」である。あるいは子育てを通じてところどころにちりばめられる実用性である。具体的に言うならば島田さんのキャリアやその時のバックグラウンドが出てきて、ある仕事を通じて「中年鬱の解消の仕方を学んだ」りしている。あるいは「私生活の乱れ」を修正したり。
振り返ってみるに、田中ヤッシーの本は読んでいた。
「大学受験講座」とかあるいはAORについて書いていた本だとかは役立った。
実際問題ヤッシーの大学受験講座で立教を推していたので結局そこにはいったところがある。
結局のところ、リベラルな嗜好の方が好みにあうけれども、時勢としては若いうちから(老人のように)資産形成をしよう、という国なのであって、
教育が大事、というのは島田さんがいうように「教育とは国家にとっての選別作業」でもあるのだけれど、こういう日本でやりすごすにはやっとけ、という感じがよい。それでいて詩人としての才能を伸ばすためにかつて自分がそうだったように森で父子で活動をしたり。
実用性、エンタメ、という視点で小説を読んでみようと思う。
(というか思い返すに読んでもいたのだけれど。)