フィリピン人のママは、友達のうわさで教育を決める。中でもECCとそろばんには異様なほどのこだわりで、保育園だとか、小学校の入りたての頃からうるさく入れろ、と言っていた。
むちゃくちゃなのが、ECCは日本人講師がデフォなのに、「ネイティブがいい」と長嶋監督並みのハチャメチャさでヘッドコーチである私に要求するわけだ。当時の鹿取ヘッドの気持ちがよくわかる。
息子は英語にはさほど興味を示さず、簡単な授業だと「つまらない」といい、難しくなると「わからない」と泣いていた。
一方でママが言うから、というだけの理由で仕方なく見学に連れて行ったら、興味を示し、文句も言わずやっていた。藤井君ブームで入りたいといい、将棋会館に将棋教室にもいかせていたが、将棋もすきで、かつ音がいい、という。あの当時は木の感触が好きだったのだろうと思う。
これらの習い事は「野球」だとか「英検」だとかがリアルになってきた段階で徐々に押しやられていった。
シニアでの硬式体験で、将棋やそろばん同様「硬式の感触がいい」とはじまった。ただそこまでの入れ込みようではなさそうなことや、成長スピードを考えて怪我のリスクや他の可能性をひろげさせてやる、ことも考えて今に至る。
中学校というのは難しい時期でこの時期にゴリゴリやって伸びるタイプとダラダラのように見えてゆっくりやった方が伸びる子の2種類がいる。
いずれにしても大事なのはこの時代に「かじったことがある」程度があると、何かの拍子に勝手に伸びることがある。
たとえていうなら変に個別株式の上がり下がりを気にするより、NISAの口座を開いてしまった子の方が、トータルでのびた、というようなスタイルかもしれない。