今年はウクライナ問題とパレスチナ問題が色んな意味で絶望的なジョーカー的状況であった。
どう絶望的だったか個人的にいうのであれば、ナチス・ドイツの再来を許してはいけない!みたいなことをいうけれども、土壌的には全く変わらず、こんな感じでそこかしこで戦争してたんだろうな、というのを「現在進行系」で学んでしまった。
その上に絶望的なのは虐殺された側のユダヤの民が、パレスチナ側に「10倍返しだ!」をやってしまっている、という。
ヨーロッパから距離がある極東の1日本人としては、いじめられている子を助けたら、そのいじめられていた子が、助けてくれた子をいじめだしたり、あるいは他の子をいじめだした、というような気持ちになっている人は多いように思う。
「見て見ぬふりをしてはダメよ」と教室で習っても、大人になってから一番役立った技術は「見て見ぬふりだなぁ」という。「関わらないほうが一番いいんだよ。日本は適度に距離をおいて普通でいる」というのが日本の総意といいますか。
「大人はずるい」というのに対して、まあ大人はずるい。少なくともずるいよ、といえるくらいの心ある大人ではいたい。