バンビのハンバーグ、だったか、カロリーのハンバーグだったか。
バンビの可能性が高いけれど、とにかく一家で小6の春休みにお茶の水のバンビにいた。
妹や母親まで連れて駿台予備校を見学に行くため、という本当に田舎者丸出しな目的のためだった。
「どうしたいんだ?」と両親から責められる。
「せっかく連れてきてもらってその態度はなんなのか。」
と。
頼んでいないのだが。
言語化できなかったけれど、こころのどこかでこんなみっともないことしてどうしろもこうしろもないだろう、と思っていた。
当時駿台予備校と言えば、「大学は受かったけど駿台の試験に落ちた」と言われるくらいステータスがあった。
代ゼミや河合塾に比べるとアカデミックで、失礼だが駿台の近くにあった明治大学よりも格式を感じていた。
田舎教師のような父親のセンスのなさ満載の思い出である。
はっきりいわないが、要するに東大がいい、ということだった。
これから中学校に入るというのに駿台に見学に行く。ダサすぎる思い出である。